DAO(自立分散組織)とは

DAO (自立分散組織)及びWeb3は、仕組みとして中央管理者が無いだけであって、人が集まれば現象として中央集権化は起こります。無形資産が資本となり生産手段は変わっても資本主義であるため、持つ者と持たざる者の格差も生まれます。なお無形資産は主観的評価による効用価値によって対価を得ます。

Aimi Sekiguchi – VR OFFICIAL SITE –

例えば、無名の私と著名人のせきぐちあいみさんが、全く同じ NFT アートを販売しても、値付けが数百万倍以上異なります。これが消費者の主観的評価による効用価値です。このような無形資産による 新しい資本主義 が到来すると、相対的に労働による価値は下がります。

Christie’s | Beeple (b. 1981)EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS

2021年3月11日 Beeple氏の作品「Everydays—The First 5000 Days」がクリスティーズでオークションにかけられ79億円で落札されました。無名の人間が生涯労働しても、著名人のNFTアート1枚にも満たない価値しかない・・・新しい資本主義に向けて私達に残された時間はあまりないのかもしれません。

自由民主党 政務調査会 デジタル社会推進本部
デジタル・ニッポン 2022 〜デジタルによる新しい資本主義への挑戦〜

DAOの構築へ

さて、DAO(分散型自立組織)を始めると誰もがバザール方式の前提条件に突き当たります。つまりスタートアップやコミュニティを運営して実績を出している人、インフルエンサーと呼ばれる著名人が、既存の会社組織に依存せず資本を調達できる仕組みだと感じます。 厳しい格差社会です。

DAO(分散型自立組織)スタートアップ参考例

渡辺創太

慶應義塾大学経済学部卒。インド、ロシア、中国、アメリカでインターンシップ活動を経験後、2018年シリコンバレーのブロックチェーンスタートアップChronicledに就職。帰国後、東京大学大学院ブロックチェーンイノベーション寄付講座共同研究員を経てStake Technologies CEOに就任。

Gilad Edelman

WIREDのシニアライターであり、テクノロジー、政治、法律を幅広くカバーしています。前職は WashingtonMonthlyの編集長を務めていました。Yale Law Schoolで学位を取得。

Wired / Web3の鍵となる「DAO(分散型自律組織)」とは? 実際に構築してみた結果
Web3の分野で最もよく耳にする概念が「分散型自律組織(DAO)」だ。実際のところ、DAOはどのように構築・運営されているのだろうか?エンジニアたちの力を借りて、実際にDAOをつくってみた。

WIRED US/Translation by Naoya Raita)

エリック・レイモンド氏によるバザール方式の前提条件について

このようなDAOの基本的な概念は1997年5月27日、ドイツのヴュルツブルクのLinux Kongressで発表された「伽藍とバザール」です。

  • 最初からバザール式で始めるのはすごくむずかしいだろう。
  • コミュニティ形成を始めるときには、まずなによりも実現できそうな見込みを示せなきゃならない。
  • 絶対に必要なのは、その人物がほかの人たちのよいデザイン上のアイデアを認識できるということ。
  • コミュニティ内における評判の市場は、最後まで面倒を見られないような開発プロジェクトを始めないように、みんなに微妙な圧力をかける。
  • バザールプロジェクトは、コーディネータやリーダの対人能力やコミュニケーション能力が優れていないとダメだ。
  • バザールモデルが機能するためには、人を魅了する能力が少しくらいでもあると、きわめて役に立つのだ。

DAO や WEB3 は主観的評価による効用価値によって対価を得ます。つまり新しい資本主義ではバザール方式の前提条件を理解し、実績を出すことが必要となります。Marginal Revolutionと呼ばれる利益の先にある効用を想定し、価値を生み出すことが求められています。なお、 DAO を構築した場合、参加者に利益がもたらしたかどうかが重要です。結果を検証し、個人を評価し評判を形成する仕組みが必要だと思います。

米証券取引委員会 暗号資産・サイバー部門による取締

2022/5/3 米証券取引委員会は暗号資産取引における不正行為を取り締まる体制を倍増します。

「米国の優れた資本市場は、投資家の信頼があるからであり、投資家が暗号資産取引に参入し、その保護にリソースを割くことが重要である 」

執行部の暗号資産・サイバー部門は、投資家を騙そうとする者に対して数十件の訴訟を起こし、成功させてきました。この規模をほぼ2倍にすることで、米証券取引委員会はサイバーセキュリティに関する問題を特定しながら、暗号市場における不正行為を取り締まる体制を整えることができます。2017年の設立以来、未登録の暗号資産プラットフォームに関連する80以上の法的措置をもたらし、合計20億ドル以上の救済をしました。暗号資産・サイバー部門は、投資家の暗号資産が確実に保護されるよう、同庁の専門知識を活用し、以下に関連する証券法違反の捜査に重点を置く予定です。・暗号資産のオファリング・暗号資産取引所・暗号資産のレンディングとステーキング・分散型金融(DeFi)プラットフォーム・非代替性トークン(NFT)、およびステーブルコインその他、適切なサイバーセキュリティ管理を維持せず、サイバー関連のリスクや事件を適切に開示しなかったとして、企業に対して数多くの訴訟を起こしています。今後も国内市場に遍在するサイバー関連の脅威に対処していきます。「暗号市場は近年爆発的に拡大し、個人投資家は不正行為の矢面に立たされています。一方、サイバー関連の脅威は、金融市場と参加者にとってリスクです」と、米証券取引委員会の執行部門ディレクターである Gurbir S. Grewal は述べています。強化された暗号資産・サイバー部門は、これらの重要な課題から投資家を保護し、公正で秩序ある市場を確保します。新たに追加された20のポジションは、ワシントンDCの本部といくつかの支部にいる監督者、調査スタッフ、弁護士、不正行為アナリストを強化することになります。

U.S. SECURITIES AND EXCAHNGE COMMISSION

DAOの既得権

DAOではバザール方式をベースに参加者の投票権をガバナンストークン(暗号通貨)の所有者に与えております。つまり、トークンを多く持つ人へ集権されます。利益の分配はトークンを与えることや、トークンの価値が上がることで配分されております。

分散型自律組織(DAO)
・中央集権的なリーダーシップが不在のメンバー所有のコミュニティ
・インターネットの見知らぬ人と協力する安全な方法
・特定の目的に資金を委ねるのに安全な場所

Ethereum

DAOには既得権があります。例えば、2021年8月のEthereumの大型アップデートEIP-1559(ロンドン)により、EthereumはGAS代にburn機能(トランザクション手数料の代わりにEthereumをburnする)を加えました。
これには、Ethereumを支えてきたマイナー達が反対するはずです、なぜならマイニングによってトランザクション手数料が得られなくなるからです。そこで民主的なDAOのコンセンサスアルゴリズムProof of Workによれば6割以上を占めるマイナーは反対に回ったと言われておりますが、マイナーの意に反してアップデートされた模様です。

Right Now We’re on the Brink of Ethereum Civil War
Ethereum Is About To Self Destruct

Isaiah McCall

つまり、分散型アプリケーションを目的としたEthereumのはずが、burnによってデフレを起こしGAS代も高い水準を維持しております。本来であればEthereumの発行量を増やしGAS代を無料にして、分散型アプリケーションのプラットフォームとして成長させるべきです。しかも、このようなアップデートを実現するにあたり、Ethereum財団の影響力は想像に難くありません。


すなわち、新たなDAOを構築することで、あなたがEthereum財団のような立場となる事も可能です。

DAOが辿り着く未来

DAO や WEB3 は主観的評価による効用価値によって対価を得ます。つまり新しい資本主義ではバザール方式の前提条件を理解し、実績を出すことが必要となります。Marginal Revolutionと呼ばれる利益の先にある効用を想定し、価値を生み出すことが求められています。これは個人が持つ資質に依存するものです。よって、人柄や才能が今まで以上に必要とされ、その格差から逃げ場が無くなると感じます。哲学者サルトルによれば「対他存在」をつくり出すのは何よりも他人のまなざしです。つまり絶え間ない存在論的苦闘が生まれます。

ここでは、相対的に労働価値が下がることで生活できなくなる恐れもあり、反社会的な動きを考慮し同時にベーシックインカムが進められるはずです。ただし、ベーシックインカムで誰からも必要とされず人が家畜のように生かされるのは、もっと辛いことかもしれません。同時に存在論的苦闘が起こります。人は失った尊厳を取り戻す方向へ向かうと思います。そこで、重要な考え方が WellBing だと感じます。功利主義的な考え方で主観的評価による効用価値(個人の人柄や才能)を重視するのではなく、互いに共助し効用価値を産むこと、そうした背景(ナラティブやストーリーテリング)に価値を見出し、いわゆる「善き生」に向かうものと思われます。ご参考までに デジタル庁 では「Well Bing指標の構成要素」としてまとめられております。

デジタル田園都市におけるWell-Being指標の活用について

投稿者: 二本松 哲也

競争原理から共創原理へ SPbD Founder、 OWASP Member 、株式会社ラック セキュリティコンサルタント、総務省事業 テレワーク セキュリティ専門家、IPCC 地球温暖化防止コミュニケーター、キャリア(個人事業主:PG→SE→PL→PM)→ (会社員:システムコンサルティング事業部 部長:情シス、事業企画、プロダクト開発、知財、法務、情報セキュリティ委員会、Pマーク、IT補助金、IPO、在留資格申請、建設業許可申請)