クッキーの収集を取り締まりへ

欧州はGDPR(eプライバシー規制)、米国はPrivacy Framework、日本は独占禁止法。

ウェブ上で利用者がどんなページを見たかを記録する「クッキー」について、公正取引委員会は、利用者の同意なく収集して利用すれば独占禁止法違反になる恐れがあるとして規制する方向で検討に入りました。

公正取引委員会のパプコメから僅か3ヶ月で、動き出した模様です。

(令和元年8月29日)「デジタル・プラットフォーマーと個人情報等を提供する消費者との取引における優越的地位の濫用に関する独占禁止法上の考え方(案)」

一方で経団連は「多くの企業に影響が出かねず、経済の発展を阻害する」と猛反発しているとのことですが、ウェブ上で利用者がどんなページを見たかを記録する「クッキー」を利用して、個人の閲覧行動をデータベース化して人物のプロファイリングも可能です。こうした事から行動心理を読まれ意思決定をコントロールされるような世界となる可能性があります。
例えば、NLP(神経言語プログラミング)と呼ばれる技法の一つに認知バイアスによって人の判断が歪められるアンカリング テクニックがあります。このテクニックを生み出したのは、行動経済学の権威である、ダニエルカーネマンです。1974年にアモストヴェルスキーとダニエルカーネマンの論文がサイエンスに掲載されました。「Judgement under Uncertainty: Heauristics and Biases」ここにはアンカリングについて掲載されています。

Judgment under Uncertainty: Heuristics and Biases

This article described three heuristics that are employed in making judgements under uncertainty: (i) representativeness, which is usually employed when people are asked to judge the probability that an object or event A belongs to class or process B; (ii) availability of instances or scenarios,

science.sciencemag.org

私も高校時代にコンピューターを使った手品(人の考えを読むアプリ)を作り実験したところ、人の心理をコンピューターがコントロールできる可能性に気付きました。恐らく、今ではもっと高度なものをが作られていると思います。

投稿者: 二本松 哲也

SPbD:Security&Privacy by Design Founder ー OWASP Member ー ITは人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること ー 競争原理から共創原理へ