RefaやSIXPADで有名な、株式会社MTGの不正会計問題に対する、第三者委員会の再発防止策の要点は「過度な売上必達に拘らない適切な経営目標値の策定・市場実態を反映した修正」と結論付けました。更に企業風土について「過度のプレッシャーで組織全体が誤った結論への同調に向かってしまった。」ことが原因でした。
さて。
これはマーケティングで全て解決ができます。
なぜなら、ピータードラッカーは究極的な経営目標は「単なる販売活動をなくすこと」と定義しています。
一方で・・・日本の会社はゲマインシャフトであり、パターナリズムによって人を統率することがすべてに優先されます。(誤解を恐れずに言えば、偉い人が言いたことを言える、下々は我慢する仕組み。)。例えば、かんぽ生命CEOの東京大学経済学部を出た石井雅実氏であっても、権力者側として人を統率することを優先しました。
具体的には、かんぽ生命は以下のパターンに当てはまります。
売上必達 ⇒ 過度のプレッシャー
つまり、販売成績で人を競わせたり、残業させたり、給料減らしたり、そのうち追い込まれて人を騙したり。いずれは破綻する。こうなると東大経済学部の石井雅実氏も予測することもできませんでした。ゲマインシャフトでは、どんな秀才ですら無力なものです。
でも販売成績は、人だけが原因でしょうか。
例えば、売る場所や季節は適切だったのか、商品自体の魅力はあったのか、顧客は必要としていたのか、そんなところも影響するのではないでしょうか。
もう一度振り返ると、ピータードラッカーは究極的な経営目標は「単なる販売活動をなくすこと」と定義しました。単なる販売活動をなくすため、売れる仕組みを作るには市場の反応をデータ化することが必要です。となると販売成績が役に立ちます。売れたり売れない事に一喜一憂せず、その現象をデータとして分析し、次の販売戦略へ活かすものです。
つまり、人を責めるのではなくて、売れないことを現象として捉えるのです。
余談ですが、昔「マネーボール」という映画は、セイバーメトリクスと呼ばれる統計学的手法を用いてチーム編成を行い、米MLBのアスレチックスを強豪チームに育て上げていく実話を元にしたものですが、今では日本のプロ野球でも当たり前のように使われるものです。チームを率いるビリービーンは、純粋に勝利するため、重要視すべきことを見極めたかったのだと思います。
GAFAや最近のベンチャー企業から、このパターンが出てきました。
売上分析 ⇒ 売れる仕組みを作る
すなわち、会社の風土は、マーケティングによって決まるのです。