インフラを考慮した、既存のエンジンを改良した水素エンジンから、燃料電池車へ段階的に移行するロードマップを描くことができると思います。
RX-8ハイドロジェンREの紹介 世界初のデュアルフューエルシステムの水素ロータリエンジンを搭載、ガソリンでも走ることができます。
2022 年 12 月 2 日 TMUK(トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・UK)が率いるコンソーシアムは、水素燃料電池を搭載したハイラックスの開発資金を獲得しました。このプロジェクトの目的は、トヨタモーターヨーロッパ(TME)R&Dのチームが技術サポートし、英国に拠点を置くエンジニアリング・パートナーであるRicardo、ETL、D2H、Thatcham Researchがトヨタの第2世代燃料電池コンポーネント(トヨタ・ミライに採用されている)から次世代水素ドライブトレインを開発していくことです。
国策としてエネルギー対策 ~代替エネルギーの模索~
オイルショックが引き起こした3つの出来事
- 脱石油を目指す代替エネルギーの開発
- 非OPEC地域における油田の開発
- 省エネルギーの推進
世界の原油産地として思い浮かぶのは、サウジアラビア、イラク、クウェートといった中東諸国ではないだろうか。現時点で確認されている原油の埋蔵量は約1兆バレルといわれているが、その3分の2は中東にある。しかも、OPEC(石油輸出国機構)はイランとベネズエラを加えて構成されている。世界の原油ほぼOPECによってコントロールされていると言っても過言ではない。近年の原油高は地政学リスクが反映されているというのがOPECの公式な見解だ。つまりインティファーダはいつでも起こりうる状況にあるのだろう。
こうした事態を打開するために、1970年代のオイルショックから急速に進められたエネルギー政策によって、1979年に国際エネルギー機関(IEA)が「石炭利用拡大に関するIEA宣言」を採択し、これを受けて、日本を含む多くの国では、石油を燃料とする大型火力発電所の新設が禁止した。その結果、原子力に加え石炭や天然ガスへのシフトも進んでいる。世界の発電電力量構成をみると、原子力の比率は1971年には2.1パーセントだったのが、1990年には17.0パーセントにまで増え、石油を逆転しているのである。
しかし、3.11事故によって日本の原子力政策は大きな転換点を迎えた。つまり原子力以外の代替エネルギーの模索である。
2021.10.16 1991年に独自のロータリーエンジン技術と水素エンジンを掛け合わせて開発したMAZDAがカッコいいと思いました。よろしくメカドックの那智さんも… あの頃から夢の水素エンジンを作るMAZDAを応援してます。 ロータリーエンジン開発物語 1991年 マツダHR-X 2006年 RX-8ハイドロジェンREの紹介 Introduction of RX-8 HYDROGEN RE
エネルギー地政学 ~今後の燃料電池車の見通し~
爆発時の被害が予想される水素ステーションは建設に数億円の費用が掛かる。
2014年時点では、開設予定も含めて日本全国に41カ所を数える程度に過ぎない。
燃料電池の課題は多く、中長期的には電気自動車へ移行することは間違いない。しかし、このまま原子力政策が膠着すると発電を化石燃料に頼らざるを得ないだろう。つまり電気自動車は化石燃料から発電したエネルギーを使うことになるのである。本当の意味で化石燃料に依存しない燃料電池車は、代替エネルギーの切り札として持ち続けることに意味がある。
FCV(燃料電池自動車)の可能性
VTOLフライングカーはFCVが主流になるだろう。例えばイスラエルのURBAN AERONAUTICS社が開発するFancraftが有力な候補だ。
重たいEVバッテリーで長時間飛行することは難しい、一方でエネルギー密度が高い水素燃料電池には有利だ。つまり、空飛ぶ車を視野に入れると、EV(電気自動車)は過渡的な形態だと言える。
なお、既存モデルのCityHawkは、双発ヘリコプターのFAA規格「カテゴリーA」に適合しており、離着陸に必要なスペースは3m×8mとなっており実用的な性能を有している。現時点では電気と水素のハイブリッドだが将来的には100%水素エネルギーを用いる予定だ。
やがてくるVTOLフライングカー時代に、日本のFCV技術は世界をリードするだろう。