「次世代インターネット」とも呼ばれる Web3 ですが、.ethドメインを取得することでWeb3で利用可能なドメイン、ウォレットやアバター、その他のプロフィールデータを保存、サービス間で利用することができます。
.ethドメインの登録について
.ethドメインは、こちらから登録できます。
事前の準備としてウォレットと購入する際のETHが必要です。私の場合はMetaMaskを利用しました。
なお、登録したいドメイン名を検索して未登録であれば購入できます。
未登録の場合「利用可能」と表示されます。
更に進めると登録のリクエスト画面へ遷移します。ここでは登録期間を設定して、それに応じた登録手数料を支払います。
以上となります。
参考までに、こちらが作成した .eth ドメインとなります。
IPFS(InterPlanetary File System)とは
なおWeb3で用いられるIPFS(InterPlanetary File System)は Protocol Labsにより開発が進めれられているP2Pネットワーク上で動作するハイパーメディアプロトコルとその実装です。
現在のインターネットで主要なプロトコルであるHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)を補完または置換するプロトコルとして位置付けられ、コンテンツ指向型のプロトコルであるところに大きな特徴があります。
コンテンツ指向型のプロトコルとは
従来コンテンツの場所を示すURLリンクは、ドメインネームシステム(DNS)が、ネットワーク経由でHTTPを送信するために使用するIPアドレスを返します。このURLの命名規則は場所を示しており、場所が変わればリンク切れとなります。
一方で、IPFSで用いられるキーは、 SHAなどの暗号ハッシュ関数を利用してコンテンツのハッシュ値を求め、対象となるコンテンツのIDとして利用する方法を採用しています。つまり同じコンテンツに対して常に同じキーを生成するアルゴリズムを使用してコンテンツに直接紐付けます。よって原理的にはリンク切れが発生しません。これがコンテンツ指向型のプロトコルの概念です。
なお、IPFSではP2Pネットワークがコンテンツをシェアしあいながら保存する形式をとっており、膨大なテキストや画像さらには動画コンテンツデータをIPFSが保持するためにはインセンティブの設計が必要です。そこで、ビットコインで用いられているProof-of-Workのように、時空証明 Proof-of-Spacetime(PoST)という仕組みがあります。
時空証明 Proof-of-Spacetime(PoST)とは
Proof-of-spacetime (PoST)
https://golden.com/wiki/Proof-of-spacetime_(PoST)
Proof-of-Spacetime(PoST)は、Proof-of-Capacity(PoC)と密接に関連するコンセンサスアルゴリズムであり、スペース証明またはストレージ証明と呼ばれることもあります。
Proof-of-Capacityの考え方は、ネットワーク参加者に、何らかの形式のメモリまたはディスクスペースをネットワークに割り当てることにより、ネットワークの成功に対する経済的利益を示すことを要求することです。次に、この証明を使用して、ブロックチェーンネットワークまたは他の分散型プロトコルで分散型コンセンサスを実現できます。分散型システムでは、シビル攻撃から防御するために、ネットワークへの金銭的なインセンティブの証明が必要です。
Proof-of-CapacityとProof-of-Workの主な違いは、PoCのストレージ容量への投資に対してコンピューティングパワーへの投資とそれに関連するPoWの電力消費コストが必要なことです。これにより、Proof-of-Capacityは、Proof-of-Workよりも環境への負荷を少なくできます。
Proof-of-CapacityとProof-of-Spacetimeの違い
Proof-of-Spacetimeは、PoSTにより、ネットワーク参加者が「時空」リソースを使用したことを証明できるという点でProof-of-Capacityとは異なります。つまり、一定期間にわたってネットワークにストレージ容量を割り当てたことを意味します。
Proof-of-Spacetimeの作成者であるTalMoranとIlanOrlovは、これを「Rational」Proofs of Space-Timeと呼びました。これは、ストレージの実際のコストがストレージ容量と使用時間の積に比例するためです。
PoSTによって達成されるネットワークへの経済的利益の合理的な証明は、Proof-of-Capacityに関する2つの問題に対処します。
- 恣意的な償却コスト – 時間を考慮しないコンセンサスシステムでは、参加者は同じストレージスペースを再利用することで恣意的な量のPoC証明を生成でき、これによりコストを減らすことができます。
- 不整合なインセンティブ – PoCシステムの参加者は、合理的にデータストレージよりも計算コストの方が低い場合は保存データを破棄します。これにより、PoCが部分的なPoWシステムに変わってしまうことでリソースを大量に消費する可能性があります。
なお、暗号通貨プロジェクトFilecoinは、Proof-of-Spacetimeコンセンサスシステムを採用しています。