スマートシティには、あらゆるデータが必要となりますが、Google単独ではデータプライバシーと情報流通の両立は難しい状況でした。
米グーグル、「デジタル都市」計画を中止 新型ウイルスが影響
米グーグルの姉妹企業「サイドウォーク・ラブズ」は、カナダ・トロント沿岸部にデジタル都市「スマート・シティ」を構築する事業を中止した。COVID-19(新型コロナウイルスによる感染症)の世界的流行が理由という。
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日本はダボス会議でDFFT(Data Free Flow with Trust)を提言し、世界に先駆けて総務省が情報信託機能の認定に係る指針を作り、数々の情報銀行プラットフォームを構築しています。
デジタル時代の競争⼒の源泉である「データ」は、特定の国が抱え込むのではなく、プライバシーやセキュリティ・知的財産などの安全を確保した上で、原則として国内外において⾃由に流通することが必要
WTOに基づく「デジタル貿易ルール」
・WTO電⼦商取引有志国会合で77か国が交渉に参加。
多国間での制度協⼒
・⽇EU間の個⼈データに係る相互認証枠組みの構築(⼗分性認定)
・CBPRの推進(APEC)
情報銀行プラットフォーム
実効的な本人関与(コントローラビリティ)を高めて、パーソナルデータの流通・活用を促進するという目的の下、本人が同意した一定の範囲において、本人が、信頼できる主体に個人情報の第三者提供を委任するというもの。
情報銀行機能
- 個人からの委任を受けて、当該個人に関する個人情報を含むデータを管理するとともに、当該データを第三者(データを利活用する事業者)に提供することであり、個人は直接的又は間接的な便益を受け取る。
- 本人の同意は、使いやすいユーザインタフェースを用いて、情報銀行から提案された第三者提供の可否を個別に判断する、又は、情報銀行から事前に示された第三者提供の条件を個別に/包括的に選択する、方法により行う。
Privacy by Designに基づいた考え方で、情報を資産と捉え個人情報も資産を貯めて活す銀行のような仕組みと、運用ルールを整備する事がスマートシティにおいては重要となります。
更に、情報はインターネットにより国を跨いで広がりますし、情報を活用することも想定されます。個人情報の流通にまつわる国家間での取り決めも重要な課題となるでしょう。
デジタル時代の新たなIT政策⼤綱
- デジタル時代の競争⼒の源泉である「データ」は、特定の国が抱え込むのではなく、プライバシーやセキュリティ・知的財産などの安全を確保した上で、原則として国内外において⾃由に流通することが必要。
- 平成31年1⽉のダボス会議において、⽇本から発信した「データ・フリーフロー・ウィズ・トラスト(DFFT)」のコンセプトについて国際的に共通認識を得て、その実現を⽬指す。